0051 ディクショナリーを作ろう!-1

さて、いよいよ職務経歴書を書いてゆくわけですが、簡単にスラスラ書ける人はいないと思います。多くの人が自分の職歴書でありながら、自分の過去の仕事の要約でありながら「これでいいのかな?」と自問し、あるいはなかなか自信がもてないでいるのではないでしょうか。
適当に経歴を書いて次々に企業から面接の誘いがくるのであれば、これから先、このブログは必要ありません。もし、あなたがそうでなければ少しずつ一緒に進んでゆきましょう。

何度も職歴書を書いて応募しているのに、どこの会社からも誘いがない。誘いはくるが一向に希望する企業からの誘いはない。そういったことは何も特別なことではありません。ほとんどの方が経験していると思います。

学歴や仕事の経歴にコンプレックスを感じている方は、こんなことを想うかもしれません。自分が東大を出て、一流商社のビジネスマンであったなら、どのような書き方をしても、採用間違いなしだろう、と。
しかし、それは幻想です。
多くの職種は東大卒の必要はないですし、小さな企業では「なぜ、うちに?」と歩調があいません。この「歩調」というのは企業側の方が敏感であるのかも知れません。すべての企業がエリートを探しているはずもなく、同レベル、同規模以上の匂いを上手にかぎ分ける。私はそのようなイメージを持っています。

実際に、高学歴の者、上場企業から小規模の会社に転職をした場合、採用後にある試用期間中にうまくいかないケースが多いと聞いています。これは以前にも書いた「非常識さ」の問題です。互いに相手を非常識に感じる部分が出てくることです。

人の言葉や行動の意味を規定しる「概念」は、新人は過去の職場で培われ、新しい現場のスタッフはその職場で自然と概念が形成されてゆきます、ちょうど異文化交流のような具合でしょう。毎日同じ職場、同じ仲間で過ごしてゆくうちに、世間の常識とは別に、その職場独特の「常識」が生まれてゆき、その常識が長ければ長いほど誰もがその「非常識さ」に気づかなくなります。新しい職場のスタッフは殆どの場合、やってきた新人に対してこう言います。「この国にきたのなら、この国の言葉で喋れ!」、と。そして新人はこう思うのです「なんて非常識な!」。

本来なら、異文化を前提にコミュニケーションギャップを認識し、互いに気配りすることで、スムーズさを図れば、たいした問題にならないのですが、これが結構な難関、採用後にある最大の壁となっているようです。