0053 ディクショナリーをつくろう!−3

職務経歴書を作成してゆくわけですが、まあ、気楽に、しかしじっくり腰を据えて取り組んでゆきましょう。時間がかかる作業です。

けれども、この失業の時間を使わなければ、またこういう状況にならなければ、おそらく生まれることない時間ではないでしょうか。自分のことについてじっくり向かい合う時間で、これからの展開に役立つ礎となることに違いありません。
 
まず、自分の過去の出来事を思い出し、ノート等に書いてゆきましょう。そう、思いついたまま、何でも書きなぐってゆきます。そしてその時の状況をよく思い出して、できる限り詳細にノートに記録してゆきましょう。昔の写真があれば、それを手がかりに、日記や今までに書いた履歴書、職歴書、スケジュール表や手帳、ビデオを何でも記憶を呼び起こすものであれば、それを参考に思い出してゆくのです。よく聴いていた音楽も、その頃のことを思い出すのであれば利用しましょう。

時系列や仕事、プライベート、学生時代でも、今の時点で整理して考えることはありません。思いつくままで構いませんので、当時のことをよく思い出して書いてゆきましょう。たくさんあればたくさんあるほど良いのです。
中学生の頃、そういえば委員長になった。クラブ活動で夜まで毎日練習に明け暮れた。文化祭の実行委員になって頑張った。学生のころ、どうしてあんなに映画館に通っていたのか?新規出店のとき、三ヶ月間休まず働いた。飛び込み営業100軒はキツかった。受験を成功させた。就職活動、資格試験、プロジェクト、海外出張、ありとあらゆる自分の出来事を振りかって、思い出し、書いてゆきましょう。できれば簡単な物語として書いたほうが良いのですが、箇条書きにたくさん書いて、それから一つずつ思い出して、話の肉付けを行うのも良し、方法は問いません。量産して、かつ詳しく話しを作り上げてゆくのです。

それから「好きだったこと」や「苦手だったこと」なども思い出せば一緒に書き留めてください。書き始めは兎に角、たくさん思い出すこと、細かい部分まで思い出すことに集中してください。こんなこと履歴書や職歴書と関係ない。と自分で勝ってに決めつけることは禁物です。また、職歴書に関係あるのかな?と疑問をもつことも、今は止めてください。職歴書に必要かどうかは、いつでも取捨選択できるのですから。

この作業はじっと机に向かっているだけで進んでいく、とは限らないので、これだけに掛かりっきりになる必要はありません。毎日少しずつ思い出しては書きとめ、他の用事をこなしながらで結構なのです。しかし、最低1〜2週間は、毎日、必ず自分と向き合う時間を割き、この「棚卸」作業を実行してください。それから別の用をしているときでも、できるだけ意識を高めて、何かを思い出せばメモ用紙等に書き留め、棚卸作業の時間に役立ててください。

個人的な差ももちろんありますが、とにかく一定期間をこの自分の棚卸作業に向かう時間を作り、意識を高め、自分の過去を知りましょう。