0062 教える!(ディ −12)

「教える」というコミュニケーションスキルは、とても難しい技術です。これほど人格が表れ易い状態は他にあまりないように思います。

教えるということは、相手が理解する、か、作業や技術的なことを獲得する、これがゴールなわけです。つまり一方的に「これだけ説明すれば分かるだろう」と自分が判断をしてはいけないものです。
個人差、適切な表現、理解度の想像、感情コントロール、繰り返し、理解度の確認、友好性や距離感、様々な要因が絡み合う中で、相手を見て教えてゆくことは、難しい技術といえます。

職人気質の「見て憶えろ」は、面倒くさいか、教えるスキルがなく興味もないだけで、それで仕事ができれば、それは新人達が努力しただけのことです。
無論、こういった類の新人達の努力は、ある意味、使命として課せられた仕事の一部でもありますが、現場の「教え方」が企業にとって利益的であるか、お客様に対して結果的に迷惑がかからないかは、充分に問い直す必要があるように思います。