0063 EQ!(ディ −13)

キャリアデザインが構成する社会人としての能力分類の解説は、ここでは簡単な紹介に留まります。詳しくは「日経文庫、大久保幸夫:著、キャリアデザイン入門1基礎力編」の購入を、お勧めします。830円+税と安価で、仕事を人生の重要な一部として、どのように取り組んで行けば良いのかを案内してくれます。
一つの参考書、テキストとして活用してください。
 
人の能力の高低を示す代名詞といえば「IQ」。これはパソコンで例えるならCPUの処理速度のようなもの。もちろんこの部分だけが高くても成り立たない。
以前はこのIQが重視されていた時代もありましたが、IQは様々な能力のうち多く見積もっても2割弱くらいの働きしかないように、現在では考えられています。
 

十年ほど以前にこころの知能指数「EQ」という本が出版されています。日本でも当時はベストセラーとなり話題をよんだ本で、著者はダニエル・ゴールマンという方で、ハーバード大学大学院で心理学の博士号を取ったあと、ハーバードで教諭も務め、コンピテンシーを開発したマクレランドの弟子にあたる人物です。

このEQもコンピテンシーと似た動機、社会で成功している者は、IQの高さに比例していない。別の要因が働いて成功し、その要因を形成する能力とは何だろう?そういった研究の書で、内容に難しい言葉は殆どありません。誰もが理解できるように解説されています。厚い書籍ですが、とても参考になる、是非読んでほしい本の中の一冊です。


コンピテンシーについて、もう少し興味があるのなら「正しいコンピテンシーの使い方」PHP発行をオススメします。この本はヘイコンサルティンググループという人事コンサルティング会社が書いています。この会社は開発したマクレランドが一時、所属していた米国のコンサルティング会社です。
 

キャリアデザイン、EQ、コンピテンシーは似て非なるものではありますが、基礎学力、IQ以外の人間の能力について述べられている点では共通していると言えます。
 キャリアデザインは「人生において仕事をどのように拓いてゆくか」がテーマであっても、仕事に成功するための人格、人格形成にはEQが必要となってきますし、そのあらゆる能力をいかに評価し、高めてゆくのか。そして有効活用するには?と、企業側の人事で利用されるものがコンピテンシーと言えます。