0064 基礎力!(ディ −14)

キャリアデザインの基礎力には次のようなものがあります。
1−対人能力
  「親和力」「協働力」「統率力」
2−対自己能力
  「感情制御力」「自信創出力」「行動持続力」
3−対課題能力
  「課題発見力」「計画立案力」「実践力」

この大きく分けた3つの能力の基盤となるのがコミュニケーション能力となってきます。
対人能力ではコミュニケーション上のアウトプットの力が試されますし、対自己能力では、自分自身とのコミュニケーション力が問われます。対課題能力では、この二つのコミュニケーション力と価値観の変容を短期間で求められます。
 
基礎力は経験がものを言う能力ですが、同じ環境、同じ接する人物、毎日似た仕事となれば、経験だけでは身に付くとはいえません。身に付いたとしても一定のレベルまでで、かなりの時間も必要となってくるでしょう。
これらの能力を育成するには、まず様々な人間に積極的に接すること、仕事と仕事以外でも多くを経験することで、この実践以外には、その道の体系的な勉強のほかないと思っています。
 
基礎力は若年のうちに形成する方が有利ではありますが、中高年でももちろん育成は可能です。ただし若年者より時間を有します。
基礎力を阻害するもの、それは「価値観の固定化の強化」だと考えていますから、固定観念が強い程、価値観(物事を受け止め、どう解釈するか)の修正や変容は困難になり、より強化されてしまうと、自分の価値観フィルターに合わない物事は拒絶や排除といった方向に傾いてしまいます。こうなってしまうと思考も行動も変化はなく、以前と同じやり方、よく似た結果、あるいは結果が芳しくない、そのような現実になるでしょう。

成長するということは、この基礎力のいずれかに当たる能力がレベルアップされることと同様です。成長の絶対条件として、この「価値観の変革」が上げられます。自分で意識していなくても結果的にはそうなっています。
「成長する」は自己満足ではいけません。他者が認めて初めて成長したことを確認できます。つまり「成長」のゴールは「より信頼される」ということになります。