0273 所得税77 譲渡所得7 資産の範囲

譲渡所得に該当する資産の内容については特に制限されていません。動産、不動産を含め、ありとあらゆるものが譲渡資産として対象になります。

具体的には土地や建物、自動車に船舶等の有形固定資産、株式等や特定の公社債等の有価証券、ゴルフ会員権や著作権特許権や営業権、漁業権や鉱業権などの無形固定資産、あとは宝石や貴金属、絵画や骨董などがあります。

しかし、以下に該当するものは譲渡所得としての資産から除外され、他の所得としての課税対象となります。

(1)棚卸資産
事業等で営利目的とした継続的に取引を行う商品などが該当します。棚卸資産の譲渡(この場合は売買いと言うより、商品の販売)、製造業であれば製品、半製品、仕掛品、原材料が該当します。もしくは棚卸資産に準ずる資産の譲渡は事業所得、不動産所得または雑所得に該当します。
当ブログ229売上原価と棚卸資産http://d.hatena.ne.jp/sotton/20121227

(2)取得価額が10万円未満の減価償却資産、一括償却資産の適用を受けた減価償却資産、使用可能期間が1年未満の減価償却資産。
当ブログ0244事業所得21減価償却費→http://d.hatena.ne.jp/sotton/20130223

(3)営利目的として継続的に譲渡した資産
事業所得もしくは雑所得に該当します。個人的な不動産の継続した売買いによる所得は雑所得にあたります。参考事例として国税庁、不動産の継続的譲渡による所得→http://www.kfs.go.jp/service/MP/02/0208050000.html

4)山林
山林の伐採による譲渡は山林所得となります。ただし、立木のまま譲渡した場合や保有期間が5年以内の伐採による譲渡は、事業所得もしは雑所得となります。
当ブログ0220山林所得→http://d.hatena.ne.jp/sotton/20121113

5)金銭債権等の資産
現金や金銭債権には譲渡による資産価値の上昇は起こらないため除外されています。通常、金銭の貸付による収入は雑所得にあたります。

国税庁、譲渡所得となる資産と課税方法→http://www.nta.go.jp/taxanswer/joto/3105.htm

★当ブログ0231免責事項をお読み下さい。

★上記の本の感想は当ブログ270で読めます→http://d.hatena.ne.jp/sotton/20130510