0446 転職のスキル、準備編43 意思決定2

次の事例を参考にして、意思決定のプロセスを具体的に考えてゆきましょう。

『 アイコさんは入社4年目で、電子部品の営業をしています。今夜は取引先や関連会社等の定期交流会があり、表向きは交流会ですが、いわゆる同世代での「飲み会」で集まるメンバーも殆ど同じ、気ままな飲み友だちといった感覚で出席しています。

ところが三日程以前、いつものメンバーの1人から「今度の交流会に上司も出席する」との連絡があった。以前にも何度かあったことなので特に驚くこともなかったが、その上司が誕生日なのだと言う。そこでアイコは他のメンバーに連絡を取り、プレゼントを用意するのかどうかを尋ねた。微妙な返答だったが、用意した方が無難かな?という結論だった。特にアイコの立場から言えば一番の得意先の上司となるので、必要だろうと考えた。 』

さて、アイコは飲み会の当日、退勤してからみんなが集まる店に行く途中に、どこか立ち寄ってプレゼントを買うことにしました。得意先、交流会メンバーの上司、男性30代半ば、既婚者。プレゼントは何にしようか?金額はどの程度の物が妥当か。そして時間はせいぜい1時間足らずしかない。
アイコの頭の中はグルグルと考えを回らせながら、彼女の足は百貨店に向いていました。

彼女のプランはこうです。大袈裟すぎてもいけない、義理チョコのようになっても失礼、価格は3,000円前後、判断基準は高級品であること。

そこで、彼女が思いついたプレゼントがハンカチや靴下等だった。あとはデザインや柄や色が好感の持てるものがあるかどうか、そう考えていました。

しかし、アイコは迷います。実際に手にしてみたハンカチや靴下はどうもしっくりきません。何か地味で、楽しさや遊び心が足りない。決め手になるものが何か欠けていたのです。時間に余裕がなく、彼女は友人に電話をかけ、何か異なるアドバイスを求めます。時計、電気ひげ剃り、香水、ネクタイ、財布、バッグ、アクセサリー、万年筆、ボールペン、下着、洋菓子、和菓子、音楽CD 洋画DVD、Tシャツ、グラス、茶碗、ハンドクリーム、シャンプー、スポーツグッズ、花束等など、ひとりで考えているより実にたくさんのものが飛び出してきました。その会話の中で引っかかったことが「30代男性の悩みは運動不足」と友人が言ったことです。結局、アイコは百貨店のスポーツ用品売場で目に付いた歩数計、今では進化してカロリー消費量まで計算するものを購入し、それをプレゼントにしました。
交流会には約束していた時間にギリギリ間に合いました。

次回以降二、上記の例を参考にしてアイコさんが歩数計を購入するまでのプロセスを追ってゆきます。

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