0457 転職のスキル、準備編54 コミュニケーションスキル2

前回の続きです。

親和と社交は、信頼関係の構築が目的です。日常生活や職場での同僚や友人、家族との会話、意思疎通などで、社交では日常的な空間以外で出会う人達との交流です。これには外見的要素の身だしなみや清潔感、態度やマナーといったものから、配慮、気配り、親切、丁寧、楽しさ、思いやり、愛嬌、そして表情やアイコンタクト、言葉使いに仕草、声の質やトーン、そして心の在り方です。つまり、外見と内面の両方が相手に伝わり、その効力は伝えたい内容以上に影響があります。身だしなみと心は「整える」ことが大切です。アメリカの心理学者メラビアンは、初対面の印象では視覚的要素が5割以上、声や音などの耳から入る情報が4割程度、言葉での内容は1割以下しか伝わらない、とされています。

伝達は、伝えたい内容を正確に、誤解なく伝える技術なので、その目的や構成、重要度の順序、表現の適正などが問題となります。これは論理思考、編集能力などが問われ、外見や心理的な内面は殆どの場合、不要とされますが、伝える相手との関係性にリスク要因があります。

説得は、相手に理解を求め、同意を獲得します。言い換えれば「交渉」とも言えます。様々な状況や説得する内容によって、その効果となるものが異なりますので、外見と内面の両方、その一部が必要となり、シチュエーションによってテクニカルなコミュニケーション・スキルが要求されます。

上記の内容を少し極端な言い方をすれば「親和=心→心」で、相手との心のやり取りが軸となり、「伝達=頭→頭」で、相手と伝達内容を共有、頭で理解します。「説得=心→頭」では、相手の心理がいちばんの壁で、この壁を除去して頭で理解を求めます。説得は相手の先入観や価値観、認識や理解力などを少なからず否定するものです。この時に相手の心理を刺激します。この刺激を最小限に留め、頭で理解させるには、感情論から脱却させることが必要となります。

今回、この章で解説するコミュニケーション・スキルは、これら3つに共通する基礎的事項と交渉におけるメカニズムを簡単に紹介します。職場での伝達事項や意思疎通、友人とのお喋り、家族との会話など、どの場面でも適応できること、適応しなければならない「法則」「規則」のようなものです。つまり、日常的に意識して行う必要があるコミュニケーションのルールと言えます。

コミュニケーションが持つ目的は、その内容や気持ちを「いかに相手に伝えるか」ではなく、「どの程度、相手に伝わるか」が問題とされるところです。この注意すべきコミュニケーションのルールが幾つかあり、次回から幾つか紹介してゆきましょう。

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