0459 転職のスキル、準備編56 コミュニケーションスキル4

(2)聴く効用
人は話すことによって気分が晴れると言います。もちろん無口な性分で、人付き合いを嫌う方もいますから、全人類とまではいきませんが、殆どの人は例外なく、自分が他者に話すことによって心が和らぐものです。

コミュニケーションの上手な人は、このことをよく知っています。相手にたくさん喋ってもらうことで、相手は頭の中、心の中が整理されてゆき、気分が落着き、あるいは親近感が生まれ、相手との関係性が少しずつ培われます。また、自分が話すことをよく聞いて欲しい場合も、相手の話すことをよく聴くことが大切です。これは内容を理解する他、相手が「私の話しを真剣に聞いている」「話しを楽しんでくれている」と感じさせる、姿勢や態度を見せることが肝心です。自分が注目され、話を聞いてくれる者に対し、人は少なからず信頼を寄せ、結果的には相手に興味を抱き、話を聞く姿勢も前進します。

安心感や自信、頭や心の整理や浄化、親近感や信頼感、これらは話す側に現れる効用です。しかし、この効用をどれくらい導き出すのかについては、聞き手の態度にかかっています。相手そのものに興味を抱き、話の内容を楽しみ、あるいは共感し、適切な相槌や質問を返し、時には感想を挿(はさ)む。つまり、相手のお喋りが弾むように気持ちを合わせます。

この時に、批判や揚げ足を取ったり、指導めいた言動は厳禁です。あくまでも好意的な理解に徹します。

この「相手の気持ちに焦点を当てる」聞き手は、対等な立場をとり、自ら発する言葉について注意を払い、適切であろう言葉を予想し、多くを語りたい場面でも自制しなくてはなりません。自ら喋りたいことを抑制することは、かなりのストレス負荷がかかり、自己感情のコントロールも必要となります。

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