0183 年金最終便

さて、やっと年金が終わりました。私的年金は、本当に案内程度の簡単な内容でしたが、公的年金については、かなりの時間を割いて、一定の仕上がりになったと思っています。とは言っても、間違いや説明不足の箇所もあり、あとから自分で気付いた部分は、何度となく修正を繰り返し訂正しました。しかしながら、未だ及ばない点が何箇所も在ると思います。お許し下さい。

年金の編集にあたっては、当初はもっと大雑把に考えていましたが、調べていくうちに、よく理解できない部分があれば、その都度くわしく調べて、なんとか一定の理解ができる程度になりましが、まあ、こんなに複雑とは思っていませんでした。

手元には、年金に関する本が4冊ほどあり、その中の詳しい書籍でも、具体例の掲載は少なく、疑問を解決するにはインターネットで検索を繰り返すか、あるいは年金ダイヤルに直接、問い合わせをして確認をとっていました。

特にお世話になったのは、インターネットでの「厚生年金・国民年金増額対策室」でした。年金専門のホームページはたくさんありますが、この「厚生年金・国民年金増額対策室」は圧倒的に具体的な例の数が多く、年金のルール解説はもちろん、他にない豊富な情報量で、おそらく年金についてのインターネット上のサービスではいちばん信頼がおける、そして充実した、具体的な事例をあげた理解しやすい内容、私も一番活用させて頂きました。ありがとうございます。

ただ期待外れなのは、日本年金機構のホームページです。簡単な解説のみで、具体例も少なく、編集において、裏付ける確認も取れない程でした。残念。

また厚生労働省のホームページでは調べたい年金の内容にたどり着くまでがたいへん手間がかかり、やっとたどり着いても、私には難しい解説でした。

現行では老齢厚生年金の特別支給があり、そのことが年金の複雑さをより増幅しています。本規定である老齢厚生年金のみになれば、少しは単純になるでしょう。

私的年金については、企業年金の項で終わりにして、個人年金や投資に関する基礎知識については今後、税金、会計の流れで機会があれば、もう一度くわしく書いてゆきたい、そう考えています。

年金制度について感じたことは、支給される年金額のみでは、老後の生活は困難であること。もちろん、一流企業や中小企業でも優良と呼ばれる会社では、厚生年金基金や、あるいは個人年金においても、自己負担で備えることも可能でしょう。しかし、それは少数派といえます。半分以上の方は、自己で備えた貯蓄でもないと年金給付だけではやっていけません。そして将来的には年間給付額は必ず下がっていきます。年金制度そのものが、政治的に大きな舵取りが必要で、これから機能的に縮小してゆくのか、あるいは誰もが安心できる制度になってゆくのか、どちらにしても抜本的改革を望むしかなさそうです。

それから日本の年金制度は転職することで不利になります。日本だけではないと思いますが、労働力の流動性を高める政策が必要に思いますが、年金を含めた社会保障制度は、転職する者を支援するとは、言い難いものがあります。

個人的な理想で言えば、65歳以上になれば誰もが1人月20万円の給付がある。このことがあると、人生の途中で容易にチャレンジができ、途中で失敗しても老後は必ず暮らしていけるだけの収入があるので心強い。チャレンジが増えれば、経済活性に必ず繋がります。今の経済や労働は何だか「ガマン比べ」のようになっています。

それから金持ちの人は、そもそも年金以外に貯蓄があるでしょう。年金保険の掛金で徴収ではなく、税金として徴収し、社会保障の財源に充てる方法でやって欲しいと思っています。それしか解決しないでしょう。

と、言うことで、次回から「税金」に進んでゆきます。1週間ほど夏休みを頂いて、次回は8月21日火曜日から税金を始めます。これからも「ビジネスていレベル研究所」を宜しくお願い致します。