0429 転職のスキル、準備編26 性格

(32)性格

心理学では「おおむね持続的な、その人特有の思考、感情、行動などの傾向」とされています。

誰もが自分の持つ性格については、いつの間にか形成され、時には向きあい、一生つきあっていかなければなりません。幼い頃から知らぬ間に形成された価値観、自分ではコントロールできない外部の環境や様々な出来事。性格を作り上げる要素は数え切れないし、特定できません。
性格をより固定化するものがあるとすれば、それは先入観や価値観のことで、人は自分で気付くことなく、この自己標準フィルターを介して感受します。
自己標準フィルターは、自分自身では一方向しか見えないものです。他人に意見をもとめたり批判されたりして、ようやく物事を多角的に見ることを学びます。そうして自己も相手も救われると言う柔軟性が身に付いてゆきます。もし、あなたが他者からの意見や批判を素直に受け止める事ができず、無視や拒絶あるいは相手に対して報復などを考えたとすれば、結局は何も変わらない結果となります。これは「何でも受け止める」というこではありません。自己改善が必要な部分については真摯に受け止め、日々その部分を気をつけて訓練するほかありません。
性格改善方法(直したい性格があるとすれば)があるとするなら、この先入観ならぬ自己標準フィルターを初期化する、地道なトレーニングしかない。NLP(Neuro-Linguistic Programming)、EQトレーニング、エニアグラム、これらは結局、性格改善の手法と言えます。

例えば、ショッピングセンターで買い物をする親子がいたとします。父親、母親は買い物に夢中だ。子どもはまだ3〜5歳程度。広い通路をその子どもは、周りで買い物を楽しむ客お構いなしに走り回り、疲れるとそのまま床に座り込み、やがて寝転び、暫くするとかん高い声を上げて泣き出した。そこでようやく母親が子どもの世話をやく。よくある休日のショッピングセンターの光景、その光景をAとBが見ていた。

Aは次のような感想を抱く。まったくウルサイ子どもだ。親もどうしようもない馬鹿親だ。子どもが走り回っているというのに知らぬ顔だ。他人に迷惑をかけない社会のルールをこの親は知らないのか?挙句に子どもは地べたに寝転んで泣き出した。ああ、本当にウウルサイ。馬鹿親と一緒に早くここから消えてくれ。

Bの感想は、親が買い物で構ってくれないんだな。走って親の気を引くつもり?今は無理だろ、買い物をしているが親も内心気が気じゃない、大変だ。あっ、地べたに寝転んだ、限界だな。こうなると、外の地面も家の中の床も、どうだっていい。泣きだした。いよいよ最終手段。待ちに待った親がきたぞ、これでゲームセット。

AとBを比較して「正しい」や「良し悪し」を論じることはできない。AもBも、ただ、ショッピングセンターで偶然に子どもと親を目撃して感受したに過ぎません。この時に同じ光景を見ていても、両者は自己フィルターによって大いに異なる感想となります。
ビジネスや仕事、社会性や世間の評判なんてものは所詮、「人格形成」なのです。自分が成長したと実感できることがあるとするなら、自己標準フィルターは新しいものと入れ替り、価値観は以前より多様性の幅が広げられたに違いありません。

一般的に気質を変えることは困難とされ、性格は意識することによって変えられる、とされています。この「気質」と「性格」の違いは、「企業風土(気質)」と「企業文化(性格)」に当てはめると理解しやすいかも知れません。当コラム「企業風土と企業文化」を参考にして下さい
→ http://d.hatena.ne.jp/sotton+column/20140314/1394822009

(33)「自分自身が好きであるか?」
自分のことが好きであるには、理想、もしくは理想に近い自分、理想の自分に近づいている自分である。もう一つは、仮に理想とは懸け離れた自分であったとしても、良いところ悪いところを許容できる精神的太さ、心の広さを持っている自分がいる、と言うことです。このことは、自分と他者との違いを知り、自己の独自性を再認識することです。

(34)「自分の長所を言えますか?」
 保持すべき部分。あるいは更に成長したい部分。

(35)「自分の短所を言えますか?」
改善すべき部分。あるいは人並み程度に伸ばす必要がある部分。この自己の欠落した部分、苦手な部分を克服して、さらに鍛え上げて、短所だった部分を長所に換え、得意分野として仕事に活かす人さえいます。長所に換えることができなくとも、普通、人並程度にできれば、他人からは短所が消えて見え、より長所が引き立ち、より多くの人から好評価を受けることができます。

自分の性格を認識する場合、過去の日常を思いだして、家族や友人からどのような発言、指摘を受けていたのか。普段の生活で何に対して時間を割いているのか?物事を熟考する方か、直感的に行動するのか、冷静さを身につけているか、あるいは直ぐ感情的になるのか、自分はどのような傾向が強いのか、そのことを思い出してみよう。

また、自分の性格を評価するときに以下の語群を参考にして下さい。もちろん、語群の中に含まれていない表現でも構いません。(順序に意味はありません)

<語群>
「真面目」「がんこ」「あき性」「激しい気性」「不器用」「短気」「穏やか」「気配り」「執着心」「好奇心旺盛」「八方美人」「ぶっきらぼう」「計画的」「持久性」「ワガママ」「嫉妬深い」「独りよがり」「サクセス精神」「向上心」「向学心」「勤勉」「完璧主義」「理想主義」「口うるさい」「攻撃的」「好戦的」「洞察力」「観察力」「着眼点」「アイデアが豊富」「気まぐれ」「社交的」「内向的」「忍耐強い」「しきり屋」「人任せ」「優柔不断」「独断的」「自主的」「合理的」「世話好き」「情熱的」「熱意」「快楽的」「理性的」「楽観的」「タフ」「責任感が強い」「無責任」「放任主義」「ポジティブ」「ネガティブ」「人を信じやすい」「人間不信」「利己的」「計算高い」「大雑把」「がさつ」「繊細」「厚かましい」「強引」「注意深い」「凝り性」「努力家」「誠実」「慎重」「几帳面」「陽気」「陰気」「話し好き」「無口」「平和主義」「親切」「クール」「ハード」「冷静沈着」「敏感」「自由」「天然」「素直」「冒険」「改革」「安定志向」「個性的」「普通」「挑戦」「達成」「積極的」「消極的」「バランス感覚がいい」「本能的」「直感的」「継続性」「自立性」「信頼」「誤魔化し」「怠惰」「惰性」「辛抱強い」「合理主義」「面倒臭い」「無気力」「無感動」「助ける」「家庭的」「情緒的」「感傷的」「無神経」「孤独」「刺激を与える」「拝金主義」「結果重視」「プロセス重視」「チームワーク」「社会貢献」「犠牲的」「独占的」「天才」「秀才」「人並み」「献身的」「協力的」「探究心」「現実的」

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